2019年10月14日

IMFが高い炭素税を課し所得税等を下げる政策を導入すべきとの見解書を発表

 IMF、国際通貨基金は、地球の気温上昇を2度未満に抑えるために、2030年までに、CO2 1トンあたり75ドル(約8100円)の炭素税を各国政府が導入するべきとする見解書を公表しました。

IMF:気候変動を抑制する財政政策
https://www.imf.org/ja/News/Articles/2019/10/09/blog-fiscal-policies-to-curb-climate-change

 ただし、単に増税しろということではなく、その分、所得税などを減税する政策も可能であろうとしています。

 これは大切なニュースだと思いますが、相変わらず、こういう内容は日本のメディアではほとんど取り上げられません。
検索して出てくる限り、時事通信が短く配信した程度のようです。

 ロイター通信ガーディアンワシントンポスト、などの世界の主要メディアではしっかり伝えられているのとは対照的です。

 私も消費税を廃止し、それと同額の歳入が得られるよう地球温暖化対策税を増税(+後述の放射性廃棄物保有税の導入)し、一般財源化すべきというのが持論ですから、賛成です。

 税金というのは、心理的には、罰金や、本当は負担したくない経費として働きます。つまり、所得税は、働いて給料をもらった罰、消費税は、物やサービスを消費した罰を与えられたと感じるわけで、働く意欲や、消費する意欲をそぐ働きをするわけです。

 私は、経済的にマイナスに働くこれらの税よりは、社会を改善する方向に働かせる税のかけ方をすべきで、今、人類が置かれている状況を考えると、最もふさわしいのが炭素税の導入、日本でいえば、すでにある地球温暖化対策税の増税であろうと考えます。

 IMFは、この額の炭素税の導入で、電気代が平均45%、ガソリン代が平均14%値上がりするだろうとしていますが、所得税や消費税の減税とセットであれば、十分受け入れられるだろうと思います。

 私は、さらに、CO2は出さなくても放射性廃棄物を出す原子力発電も抑制するため、放射性廃棄物保有税も、放射能レベルに応じる形で導入すれば、より効果的に再生可能エネルギーへの切り替えが進むと思います。





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2019年11月17日(日)に島根県出雲市で講演

2019年11月17日(日)に島根県出雲市で講演します。
お近くにお住まい、お勤めの方、どうぞお越し下さい。

2019年11月17日(日) 開場午後0時30分 午後0時50分〜午後3時40分
令和元年度 出雲市民協働事業講演会

第一部
出雲西高等学校 インターアクトクラブ
テーマ「マイクロプラスチックごみの問題点について」
第二部 午後2時〜
講演 「お得で豊かなエコライフ 〜環境にもお財布にも優しく暮らしませんか〜」


会場:ホテルニューウェルシティ出雲 2階 百合の間 地図
    島根県出雲市塩冶有原町2-15-1
    0853-23-7388
アクセス:バス停 市民会館前より徒歩2分
JR出雲市駅北口よりタクシーで2〜3分
予定人数:100〜150名
参加費:無料
主催:しまねエコライフサポーターズ出雲支部
   出雲市経済環境部環境施設課
後援:島根県・公益財団法人 しまね自然と環境財団・出雲市環境保全連合会
   出雲市省エネルギービジョン推進協議会
申込み先・お問い合わせ:
出雲市経済環境部環境施設課
FAX 0853-21-6597
しまねエコライフサポーターズ出雲支部
090-7995-9243(柳楽さん)

20191117Izumos.jpg







posted by otomi at 10:00| Comment(0) | 講演 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年10月12日

特別な名称が付けられるような台風被害になる可能性も

03.jpg
画像:earth.nullschool.net より

 上陸前に「外に出ると命に危険が及ぶような暴風が吹く可能性があります」と警告した時の台風15号の様子と、今回の台風19号を比較してみました。
 暴風が吹く範囲が桁違いに大きいことが一目でわかります。雨量も多い所では24時間で1000mmと、中小河川にとどまらず、大河川の氾濫すら可能性があるレベルの豪雨、さらには大潮と重なる高潮と台風の三重苦が予想されます。

 特別な名称が付けられるような台風被害になる可能性もあります。
 ただ、今回はこれまでにないほどの強い調子で、警戒が呼びかけられていますから、それを真剣に受け止めてきちんと対策を取っている方が多いことを願います。


2019/10/12 9:30 追記

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画像:NASA

まるで日本が飲み込まれるよう。

2019/10/12 19:30 追記

2019-10-12 19.17.45 www.data.jma.go.jp 5a83e4e4ed80.jpg

2019-10-12 15.28.13 www.data.jma.go.jp 8dddfeaa4894 (2).jpg

箱根での24時間降水量の日最大値、877.5mmと、観測史上最高となりました。12時間降水量も691.0mmに。台風19号は、先程伊豆半島に上陸したばかり。さらにまだ降る可能性が高いですから、とにかく命を守りましょう。

2019/10/13 19:30 追記

2019-10-13 19.51.11 www.data.jma.go.jp 259b5a04966d.jpg

箱根での一日の降水量は結局、922.5mmに達し、観測史上最高、降り始めからは1001.5mmという信じられない雨量になりました。


2020年2月23日追記

 この記事で心配していた通り、特別な名称が付けられる台風被害になってしまいましたね。
 被害範囲の広がりから、私もつけるなら東日本台風が適切だと思っていました。

ウェザーニース:「令和元年 東日本台風」
気象庁は42年ぶりに台風の名称を定める
https://weathernews.jp/s/topics/202002/190135/






posted by otomi at 02:46| Comment(0) | 警告 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする