2009年03月15日

2020年までにCO2を24%削減。無理だと思いますか?

 先日、共同通信などが伝えたように、京都議定書以降のCO2削減目標について、EUは、世界の平均気温の上昇を2度以内に抑えるため、2020年までに自らは30%削減、日本、アメリカは24%削減が必要という試算をしたそうです。

 これは1990年レベルに比べてですから、削減どころか、2007年には8.7%増えている日本や、17.1%も増えているアメリカは、もっと数字が大きくなります。1990年の排出量を基準にして、日本は、32.7%、アメリカは、41.1%削減する必要がある事になります。

 しかし、大変な削減が必要なアメリカ国民の意識はというと・・・



 まあ、日本でも、いまだに環境トンデモ本などを信じて、温暖化してないとか、してもたいした問題ではないと考えている人が結構いますが、40%もいないように思います。

 これでは、大幅削減なんてとても無理、と思いますか?

 しかし、それはCO2削減、イコール縮小、節約と考えるからです。
例えば、車に乗る距離を30%減らせとか、冷暖房をかける時間を30%短くしろとか、それを全国民に強いるなんてとても無理でしょう。

 でも、車の30%がバイオ燃料で走るようになったり、化石燃料が原料でない水素で走る燃料電池車になっても、同じように30%削減になります。(厳密には燃料生産のCO2も計算する必要はありますが省略)

 現在の化石燃料による火力発電の30%が再生可能エネルギーに切り替わっても同様です。

 ライフスタイルを大きく変えなくても、エネルギーを変えていけば、大幅削減は可能なのです。

 もちろん、できるだけ多くの人が、環境意識を高め、省エネの努力をすれば、それだけ早くCO2を削減できますから、意識改革は大切ですが、全員の意識を変えることは無理だと思っています。

 一定の割合の人たちは、快楽に打ち克つことは難しいと思うからです。

 例えば、わかりやすい例で言えば、寿命が短くなると分かっていても煙草をやめられない人たちや、食事の量を減らせない人たちです。いわば、命がけで快楽を選んでいる訳です。

 煙草をやめたり、腹八分に抑えて健康な体になれば、長生きできると分かっていても、目の前の煙草、おいしい食事という快楽を選んでいるのです。

 もちろん、喫煙者やメタボな人が環境破壊者だと言っているのではありません。喫煙者やメタボな人でも一般的な水準より省エネな生活をしている人はいるでしょう。

 そういう事ではなく、ある分野で見ると、一定割合、快楽に勝てない人がいる以上、環境意識にだけ頼った方法では限界があるということです。

 歩いて行けるのに車を選んでしまう人、夏は28度、冬は20度という控えめの冷暖房では我慢できない人はいるわけです。

 そういう快楽を優先する人達に、数百年後にも人類が生きていられるように省エネしよう!と呼びかけても、聞く耳を持ってもらえるでしょうか?

 でも、地球の空気は一つなのです。環境意識の高い人達だけ、一所懸命省エネしても、全くしない人達が出したCO2のつけは、全員にのしかかってくるのです。

 そう言う意味では、自分の健康に関係する喫煙や食べ過ぎに比べ、全人類に関係してくる、省エネしないという行為は罪が重いわけですが、だからといって、全員の行為を規制する事はできません。

 だからこそ、私は、エコ・ゴージャスと言うライフスタイルを考え、講演などでご紹介しているわけです。

 知恵と技術の両方を使って、効率を上げ、快適性をできるだけ保って、場合によっては、自分もトクをしながら、環境負荷を減らすこの方法なら、環境意識が高くない人でも可能だからです。

 より多くの人が取り組んでこそ、環境対策は効果が上がるのです。

 私がここのところ提唱している、再生可能エネルギー革命も同じような考え方が底流にあります。
(流れ全体は2008年12月27日の記事からご覧下さい。)

 エネルギーが再生可能なものに全面的に切り替われば、ライフスタイルを大きく変えることなく、化石燃料の使用量をゼロにできるわけです。(プラスチックもバイオプラスチックにする必要がありますが)

 変えないどころか、より豊かで、便利な社会に発展していく事も可能になります。

 私は、快楽を求める事は、人類の進化を促してきた面もあると思います。より快適に、楽に、便利に、という思いが、科学技術を発展させ、豊かな社会を作り出す原動力になってきたと思うのです。

 時々、人類の発展はもう十分、現状維持でいいという人がいます。
私は、この考えには賛成できません。日本や先進国に住んでいるからこのように考えるのでしょうが、世界的に見ると、科学技術の恩恵を十分に受けているのはごくわずかな人たちだけです。

 まだまだたくさんの人たちが、もっと豊かな暮らしがしたいと思っているのに、資源を使うな、エネルギーを使うなというのは酷な話です。

 ですから、今の環境問題に対するアプローチも、欲望を抑える方向だけの対策ではうまくいかないと思っています。

 環境を犠牲にするのではなく、共生できるように進化の方向を変えるだけで、生活レベルは落とさない、できれば向上させる方向でなければ、全世界が合意するのは難しいように思います。

 再生可能エネルギー革命なら、それができます。

 早くはじめれば、2020年までのEUの試算をクリアすることも十分できると思います。

 あなたは、生活レベルを30%削減する方法と、効率UP+再生可能エネルギーへの転換で生活レベルを落とさずCO2を30%削減する方法、どっちがいいですか?

 それとも、削減しない、破滅への道を選びますか?でも地球は1つです。そんな人たちの道連れになるのはごめんです。
posted by otomi at 19:10| Comment(0) | TrackBack(0) | 提言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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