2010年02月10日

炭素循環のフィードバック効果は予想以上か



 講演でもよくお話しているのですが、IPCC(気候変動に関する政府間パネル)の海面上昇の予測には、大きな二つの効果が計算に入っていません。

 IPCC第4次評価報告書 統合報告書 概要(公式版)P40参照。

・炭素循環フィードバックにおける不確実性
・氷床流出変化による全ての効果

 この二つです。

 炭素循環フィードバックについては、同じ報告書のP43にわかりやすく書いてあります。

 ようするに、温暖化すると、土壌に含まれる有機物の分解が早くなって、CO2として大気に放出する量が増える。すると、CO2濃度が高まって、ますます温暖化が加速するという訳です。

 これが、どの程度の効果をもたらすかよく分かっていなかったので、2007年にまとめられた第4次報告書の海面上昇の予測には入っていないのです。

 その効果について、この度、フィンランド環境機構が、現在の主要な計測方法で算出された量よりも最大で50%多くなる可能性があると発表したのです。

 そのCO2増加効果を打ち消すためには、現在急速に減少しつつある森林を、逆に100〜200%増やす必要があるということです。

 これは、ますます厳しい状況になりそうです。
posted by otomi at 22:10| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ツイッターでご高見拝見しています。
地球温暖化と炭酸ガス濃度の問題をご指摘されています。もしそうだとすれば、大変な問題に直面していると言えます。
ただ、是非、別の角度からも見ていただきたいと思います。悲嘆するばかりではなく、ひょっとしたら上手くいくかもしれない筋道です。将来の展望というものかもしれません。
キーワードは「炭素肥料」「光合成のリサイクル」「有機圏内炭素循環」です。
21世紀。農業が激変しつつあります。有機液肥に代表される肥料が激増しています。これは、作物が有機物を直接吸収する肥料です。すなわち、目に見える有機物が原理的には作物に転換できることになり、耕地の生産性が激増する手掛かりです。耕地の生産量が倍増すれば、広大な余剰耕地が出現します。日本人は一人1400平米の耕地を食べています。一人700uの余剰耕地が出現し、一番の水の消費は農業用水。道路、橋、ダム、が半減します。社会資本投資が激減します。そして、広大な余剰耕地は、現状で、太陽光、風力発電の基地になります。炭酸ガスの排出を抑える一つの考えが、炭酸ガスからではなく、有機物を直接作物に吸収させる考えです。これが21世紀の農業として広まっています。私は、これをPTA法・光合成移転農法ととらえているのですが、温暖化ガスの抑制、省エネ、再生エネルギー、社会資本投資の削減・・・もろもろ改善されるように思うのです。ご参考までに、
Posted by 松井 萌 at 2010年02月11日 00:50
松井さん、コメントありがとうございます。

私は、警鐘を鳴らしていますが、必ずしも悲嘆はしていません。

まだ、人類は自分たちの力で危機を乗り越えられると信じ、このブログでも、「国連再生可能エネルギー基金」などの提言をしております。

それぞれの分野で頑張っていきましょう。
Posted by otomi at 2010年02月11日 13:40
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